1分で読める【教えて!モアイくん】販売の秘訣は“芋掘り”と“推し”!?顧客の不安を解消し販売成績を上げる方法!

おや?モアイくんが何やら悩んでいます。
どうしたのでしょう?

モアイ
今日、商品を買ってくれそうなお客さんがいたんだけど、最後の一押しができなくて失注しちゃったんだ

販売の仕事をしているとそういうこと、ありますよね。
購買意欲もあって手応えもあるのに、結局買ってもらえない、
今回はそんな受注見込みが高い顧客の失注を減らし、受注率を上げる方法をお伝えします。

【1】販売成績の上げ方

販売成績を上げるためには、受注難易度が高い顧客を攻めるより、受注見込みが高い顧客を確実に受注することが必要です。

モアイ
顧客の取りこぼしをなくすっていう考え方だね

受注見込みが高い顧客というのは、購買意欲が高いということですから、一見、受注も簡単そうに見えます。
にもかかわらず失注してしまうのは何故なのか、その理由を次章で説明していきます。

【2】販売職はRPGと同じ

販売職は受注というゴールに向かうRPGのようなものです。
RPGには幾つかステージが用意されており、大抵の場合、次のステージに進むためには特定のアイテムが必要です。
そして、そのアイテムをゲットできていないと、どれだけレベルを上げようが、次のステージには進めないようにできています。
販売もそれと同じで、受注できそうなのに失注してしまうのは、途中でアイテムを取り忘れているためです。
だから受注というゴールが見えているのに、辿りつけないわけです。
そしてその取り忘れているアイテムは“顧客の不安の解消“であることがほとんどです。

【3】顧客の購入を妨げる不安

顧客が購入を渋る具体的な理由は様々ですが、集約すれば何らかの不安があるから、ということになります。
物を買うという行為は顧客の生活にある種の変化を引き起こします。
そして人は基本的に変化を嫌う生き物です。
ですから、物を買うという行為には、たとえそれが自分が欲しい物であっても、無意識の心理的な抵抗が生まれるのです。
不安はその心理的な抵抗の現れです。

だからこそ、不安を取り除くためにセールスマンは色々な提案をするわけですが、実は提案より大事なことは、聞くことです。
この場合の聞くとは、質問するという意味と、傾聴するという意味の2つを指します。
つまり、顧客の不安を取り除くには、質問して、傾聴する姿勢が大切ということです。
この作業を繰り返すことで、顧客が抱えている不安が明らかになります。
逆を言えば、この作業が足りていないと、顧客の不安を解消し切れていないため、いくらクロージングをしても受注に結びつかないということになります。

モアイ
つまり、アイテムを取り忘れてる状態、ってことだね

【4】顧客の不安を掘り出して解消する

顧客の不安を聞き出す時に思い浮かべて欲しいのが、芋掘りです。

モアイ
芋掘り?

顧客がその商品の購入に対して抱いている不安というのは、散らばってあるというより、1つの不安の下に、さらに本質的な不安が隠れている場合が多いからです。
受注するには、その本質的な不安まで掘り起こす必要があります。

モアイ
まさに芋蔓式に不安を掘り起こすってことだね

そういうことです。
しかし、前章で述べたヒアリング作業が足りていないと、本質的な不安まで辿り着けません。
何故なら、本質的な不安は、顧客自身も意識していないことが多いためです。
このことを筆者の友人がバイクを購入した時のことを例に説明してみましょう。
筆者の友人は欲しいバイクも決まっており、お金も貯めていましたが、停める場所がないことが購入のネックでした。
お店に行き、一通りバイクの説明を受けた彼は、駐車場の件を店員に言い、購入を見送ろうとしました。
すると店員は、彼が住む近くの駐車場を調べ、バイクが停められる駐車場があることを確認してくれました。

モアイ
良い店員さんだね

しかしそれでも彼は首を縦に振りませんでした。
そこでさらに話していくと、彼の本当の不安は停める場所がないことではなく、停める場所を借りることで、さらにお金がかかるということだとわかりました。

モアイ
つまり本当の不安はお金だったわけだね

そういうことです。
そこで店員は各種割引や月々のローンの支払いを軽減する方法について説明し、結果、駐車場代を払ってもバイクを維持できると判断した彼はバイクを購入しました。
この時、店員がお金という彼の本質的な不安に気づかず、駐車場のことしか提案しなかったなら、受注には至らなかったでしょう。
ですから、質問し、傾聴し、顧客が購入をためらう本当の理由を掘り起こすことが大切なのです。

【5】顧客のメンタル的な不安は“押しながら推す”

顧客が購入をためらう理由として、お金など物理的なこと以外に、メンタル的な不安もあります。
初めて使う商品の購入を検討する際に抱く、買っても使いこなせるか不安、といったことも、メンタル的な不安といえます。。
先ほども例に出しましたが、バイクはこうしたメンタル的な不安も強い商品です。

モアイ
買って乗ってみたいけど怖い…って人は多そうだよね

そうですね。
このようなメンタル的な不安を抱えている顧客を、ロジックで説得しようとするのは得策ではありません。
顧客からしたら、「理屈はそうかもしれないけれど、わたしは不安なんです」となるだけだからです。
しかし、だからといって、ただ顧客の不安に寄り添っているだけでも受注はできません。
そこで必要なのが顧客の背中を押しつつ、“推す“ことです。

モアイ
推す?

メンタル的な不安を感じながらも購入を迷っているということは、顧客の中に、その不安があってもなおかつ、その商品に惹かれるところがあるということです。
バイクであれば、デザインのかっこよさなどがそれにあたることが多いでしょう。
自分に乗りこなせるかわからないけど、乗ってみたい、カッコいい、という気持ちがあるわけです。
その気持ちに共感し、不安を乗り越えて購入しようと思うまで顧客の気持ちを盛り上げるのが、押しながら推すということです。
言い方は悪いですが、顧客の揺れ動く気持ちを上手く利用するということです。

顧客が不安を訴えたら、ただ大丈夫と言うのではなく、そのバイクの顧客が惹かれているポイントを再度アピールします。
逆に顧客が不安を訴えつつも、でもカッコいいですよねぇ、などと言ってきたら、共感し、その商品がある生活をイメージさせながら、購入決意を促しましょう。
ビジネスライクにただ背中を押すのではなく、自分もその商品に惹かれているかのように、顧客と同じ温度感で魅力を伝えることです。
そして顧客に、自分が感じているこの商品の魅力は、不安を上回るものだと思わせることです。

モアイ
ただの商品ではなく、自分の“推し商品”として、愛着を持って勧めるということだね

そうすれば顧客は、この店員は売りたいから勧めているのではなく、自分と同じようにこの商品が好きだから勧めてくれているのだと思い、購入してくれる確率が上がります。

モアイ
売りつけられるのは嫌だけど、本当に良いものだから勧めてくれてるのだと思ったら、気持ちも変わるね

まとめ

今回は顧客の不安を解消し、受注に結びつける販売テクニックについてお伝えしました。
あともう一歩のところで失注することが多い人は、ぜひ参考にしてみてください。