終身雇用時代の終わり!?【価値観を大切にして】自由に職業選択をしよう

職業選択は自由です!

職業を選ぶときに使われる「選ぶ」という英単語は「choose」が一般的です
よく耳にする「select」という英単語は、とても慎重に吟味して選んだという意味合いがあり、友人のために誕生日プレゼントを選ぶなどといった場面で使われる英単語です。

仕事って、人生の大部分を占める時間を費やすものですが、広い意味合いの中から選ぶというときに使われる「choose」の意味から解釈すると、星の数ほどたくさんある中で選べるというわけですから、案外と自由なものに分類されますよね。

そう考えると、職業選択の自由が日本国憲法第22条において認められていることがとても有難いことに思えませんか?
先人達は、職業すら選べない時代もあったわけですから・・・。

今は転職することが、割とそこまで珍しくもない時代ですが、世間的にまだひと世代前の価値観である
「長く勤めた方が良い」
という感覚は存在しているように思いますし、終身雇用が本筋であり、転職回数が多い程、敬遠されがちであるというような暗黙の了解が残っていることも事実です。
そのような中で、転職を考え、そして行動していくというのは勇気も必要だと思います。



人生は「選択」の連続

人生は日々、選択の連続です。

毎日何を食べようかから始まり、どの服を着ようか、どの道から行こうか。
選択を瞬時の判断で常に行っているわけです。

その「選び取る」という行為は、自分自身をつくりあげることに他なりません。
何を選び取って生きていくか。
それは間違いなく、あなたの人生そのものです。

ですから、大きな「選択」を迫られたときに、人は迷い、立ち止まるのです。
それはつまり、後悔したくないから。
本来、人は後悔する生き物ともいわれていますが、できれば誰だって後悔したくないのです。

行動経済学という従来の経済学で説明しきれない人間の経済行動を人間の心理という視点から解明しようとする新しい経済学の分野において、「保有効果」と呼ばれる心のはたらきがあります。

私たちは、一度でも自分が保有してしまうと、実際その物の価値よりも高い価値を作り出してしまう傾向があり、自分が持っていた物を手放すことが大きな損失のように感じてしまうことがあるということ。

これは、転職をする際にもいえると思いますが、「今の会社を辞めてしまって本当に大丈夫だろうか」と感じたことがある人もいるのではないでしょうか。

「今の会社にいた方が価値があるのかもしれない」と。

そのような感覚に陥った場合、この「保有効果」という心のはたらきがあるのだということを覚えておくと、価値についてフラットな視点で考えて判断することができやすくなるでしょう。

選ぶときに、判断する基準があると選ぶ幅は狭まりますが、選びやすくなります。
選択肢が多い方が良いと思われがちですが、意外と基準があってこそ、シンプルに削ぎ落した先に迷いなく選べるのです。

選ぶということは、選ばなかったものよりも自分にとって「プラスになる」と感じているわけです。

中には、自分にとって厳しい選択をする人もいると思います。
容易なものや道ではなく、難しい方を選ぶ、そんな人もいるでしょう。

それでも自分にとって「マイナス」になるわけではありません。
その選択が自分にとって「プラス」になると判断したから選ぶのです。
「プラス」や「マイナス」も、どの基準で、どのような視点から見て考えるのかによって全く結果が変わってきます。
自分にとって、どのような「思い」や「経験」が「プラス」や「マイナス」になると思っているのか。
そこを明確にすることによって、とても選び取りやすくなります。

煮詰まってしまうときは、大抵の人は平面的に考えます。

つまり、見ている世界がとても狭いのです。
見通しが立たないから煮詰まるのです。

多角的に物事を考えることができるのならば、大抵はどんな出来事も見通しが立ちます。
一見、煮詰まってどうしようもないように思えても。

視点を上げて考える、視座を高めるのです。
そうすれば、正しい価値観で選び取っていくことができます。
選び取るには、自分の価値観を知っておくこと。
先ほどのプラスマイナスの話に付随されるものは、自分自身のモノの見方であり価値観です。

自分の嗜好とは別に、人間はこういう心のはたらきがあるのだという癖を知って、切り離して考えることで、より選択肢がくっきりします。

自分を知るというのは容易ではありません。
自分のことがわからないから、人は皆悩むのです。

「自分に合っているのだろうか」「これでいいのだろうか」どこまでも悩みは尽きません。
それは削ぎ落しが足りないから。

視点を高くして、問題をごちゃごちゃにしないこと。
切り離して整理していけば、最後に残ったものがあなたの大切な「価値観」です。

参考文献:『ヘンテコノミクス』佐藤雅彦・菅俊一・高橋秀明著 マガジンハウス