その新人教育で後輩は育つ?【先輩社員に必要な6つのテクニック】を押さえよう

春、新入社員が入社してきて、新人の教育を任される人もいるのではないでしょうか?

でも、教え方が間違っていると、後輩から反発を買ったり後輩をつぶしてしまう危険性も。

今回は、後輩をうまく育てるためのテクニックをご紹介しましょう!

1最初に長期目標を立てる

後輩指導というと、とりあえず目の前の仕事から教えてしまうことがありますが、今日1日だけの短期バイトでもないかぎり、それはNGです。

行き当たりばったりに教えることを設定し、「次はこれ、その次はあれ」という形の進め方では、後輩は全体像が把握できず、何を教わっているのかよく分かりません。

これでは、全体を理解するのに時間がかかり、結果、何カ月たっても仕事が身につかないということになりかねません。

大切なのは、ゴール設定です。

まず、いつまでにどうなっていてほしいのか長期ゴールを設定し、そうなるための中期ゴールの設定をします。そして、最後に週間・1日単位のゴールの設定と具体化していきます。

ゴール設定ができたら、今日取り組む仕事を伝えます。
そのときは、具体的に説明し、いつまでにどの程度のクオリティの結果がだせることがゴールなのか、伝えます。

特に最初は、丁寧すぎるほど具体的な指示が有効です。
自分は何年も所属している会社なので感覚として分かっていて、伝える必要を感じないこともあるかもしれません。

しかし、後輩はまるで違う世界から来た人なのです。
丁寧に教えてあげてください。

それが、仕事の成果につながります。

2成功できそうな仕事からスタートする

いきなり、ハードルの高い仕事や説明に時間を割くような仕事から与えても、成果はあがらないでしょう。

人は、「ほめて伸ばす」ことが大切です。
ほめるシーンを作るには、簡単ですぐに成果の上がるような仕事を与えることです。

そうして少しづつ自信を付けさせ、難易度の高い仕事を割り振っていくようにしましょう。

 

3どうしてその仕事が必要なのか説明する

後輩は、まだ自分の会社のことをよく分かっていません。

そんな中、言われたことは忠実に実行しようとします。
その仕上がりがどこかずれていると感じても、それは伝え方が悪いか、十分に伝えきれていないかのどちらかです。

では、どうしたらいいのかというと・・・。

ポイントは
「どうしてその仕事をする必要があるのか」
「その仕事をしておくことで、どんな成果につながるのか」
ということまで伝えるということです。

漠然とでも全体像がつかめると、仕事の理解度もぐっと増しますし、完ぺきではないにしても正解に近い結果が出しやすくなります。

また、しっかりと伝えておくことで、自分が後輩の面倒を見られないときでも、後輩が自分の判断で仕事を進める判断材料にもなります 。

4後輩が失敗したとき

後輩が失敗したときのNGワードは「説明したよね?」「前にも教えたよね?」です。

つい出てしまいがちなこの言葉。

こう言ってしまったら、後輩はもう質問できなくなってしまいます。

ひとつひとつは難しい仕事ではなくても、後輩にとってはたくさんのことを教えられている中のひとつなのです。
忘れてしまうこともあるでしょう。

例えば、人を紹介されたとき。

「こちらが田中さんです」

相手が田中さんだけだったら、一度で覚えられるでしょう。しかし、10人いたら・・・?

「こちらが田中さんです。そしてこちらは鈴木さんです。次にこちらが・・・・」

自分だったら、10人すべての人の名前を覚えられると思いますか?

それと同じことです。

「何度でも教えるよ。何度でも聞いてね」という姿勢でいることが大切です。

さらにいえば、失敗した時はチャンスです。
作業的なことだったら、再度教えます。

「どうしたらよかったのか、どうするべきだったのか」を考える内容のことだったら、時間をとって考えてもらいます。

どちらにしても、後輩にとってインパクトの強い時間になりますから、強く記憶に残ります。
今後、同じ失敗はしにくくなるでしょう。

とはいえ、こちらも人間ですし、教えたことを忘れて失敗する姿をみると、ついイラっとしてしまうこともあるでしょう。
しかし、そこはぐっとこらえて。

何かしら仕事をしたからこそ、失敗したのであって、決してさぼっていたわけではないのですから、どこかにほめポイントを探しましょう。

「ここまではあってたよ」「この部分はいい判断だったよ」など、とにかくどこかいいところを探し、認め、その後に正解を伝えてあげましょう。

5自分の仕事との兼ね合い

教えることに時間をとられ、自分の仕事が遅れてしまったり、おろそかになってしまったりすることもあるでしょう。

そんなときの改善策は、最初にお話しした長期目標を決めて後輩がこなせる仕事を与えておくということ。
後輩も、少なからずできるようになっていることがあります。

自分の仕事に集中したいときは、その仕事を与えるようにするといいでしょう。

また、仕事のトレーニングをする上で、PDACと呼ばれるサイクルがあります。

Pはplan、Dはdo、Cはcheck、Aはaction。

後輩と二人で計画(plan)を立て、実行(do)し、一通り終わったら振り返り(check)、もういちど実行(action)する。

この繰り返しで、後輩のレベルアップをはかるわけですが、ここで自分の仕事のことを考えたら、「D(do)」のときがチャンスです。

後輩に仕事を任せているときに、自分の仕事をこなしましょう。

自分の仕事が立て込んでいるからと、足早にサクッと説明しただけでは、後輩は「D(do)」をスムーズに行うことができません。途中で質問されたり仕事が完了できなかったりで、結果自分の仕事を増やすことにもなりますから、丁寧な説明を心がけましょう。

6先輩としての立ち居振る舞い

先輩として、いつも機嫌よく話しかけやすい雰囲気を作っておくことはとても大切です。
話しかけづらいと、後輩は分からないことがあっても質問できず、自分の憶測で仕事を進めることになります。

その結果、間違っていたり、修正しなくてはいけなくなってしまい、仕事の遅れにもつながります。

先輩である以上、人間としての器も大きくし、おおらかで余裕のあるカッコいい先輩を目指しましょう。

【まとめ】

いかがですか?

後輩を教えるということは、想像以上に難しく、自分の器も試されます。

「後輩の仕事の覚えが悪い」と思うか、「教え方をもっと工夫できる」と考えるかで、教え方が変わってくるでしょう。

人に教えることで自分も成長できるよう、頑張りましょう!