求人広告の応募条件に「人柄重視」「人物重視」という記載がある企業があります。
人柄と言われても、ほんの数十分の面接でどんなところを見て採用の合否を決めているのでしょう?
また、求人に「人柄重視」の文言がなくても、面接時には応募者の人柄を見て合否基準のひとつにしていることも多くあります。
今回は、「人柄重視」の観点から、企業は応募者のどんなところを見ているのか、自分の「人柄」を示すための方法についてご紹介します。
目次
なぜ人柄を重視するのか
採用側の企業にとって、もっとも困ることはなんだと思いますか?
それは、せっかく採用したのにすぐに辞められてしまうことです。
採用活動から入社後に発生する手続き、研修など、その人にかかった経費がすべて無駄になってしまいます。
そんなことにならないために、長く働いてくれそうな人、配属された部署の中で同僚とうまくやれそうな人を採用しようとするのです。
そのために、必要なスキルとは別に「人柄」で採用する人を選んでいるのです。
人柄が良くないと能力があっても落ちることも・・・
応募条件を満たした人であっても、面接の際、人柄に「?」マークがつけば、落とされる可能性もあります。
いくら能力があっても社内の人間関係を崩すような人だったら、それは会社にとって不利益になります。
その人が入社したために、これまで長年務めていた優秀なスタッフが「こんな人とは仕事をしたくない」と思って辞めてしまうことにもなりかねません。
採用のひとつの枠を競う中で、多少能力やスキルが劣っているとしても、人柄が良くて、元からいるスタッフとうまくやれそうな人を採用しようとするものです。
応募条件に満たなくても「人柄」で採用されることがある
求人票には応募条件が書かれています。
この条件にまったく引っかからなければさすがに無理ですが、少し足りないところがある程度だったら、自分の人となりをアピールすることで採用されることもあります。
条件に満たない場合、書類選考で落ちてしまう可能性が高いわけですが、自己PRや志望動機に「入社後に必要なスキルを身につけたい」「今、スキルを身につけている段階である」ことなどを記載することで、自分の前向きな姿勢を示すことができます。
年齢の条件に外れている場合も同様です。
熱意ある履歴書で書類審査を通ったら、面接では存分に自分の人柄をアピールしましょう。
多少年齢が上だったとしても「この人だったら間違いない。ぜひ働いてもらいたい」と面接官を納得させることができます。
人物重視、具体的にどこを見ている?
第一印象
人柄を見てもらうための第一歩は第一印象です。
基本的な社会人マナーは必須となります。
面接時の自分の立ち居振る舞いには気を配りましょう
受け答えの印象
面接官の質問に対してひとつひとつ真摯に答える態度が大切です。
想定される質問については、あらかじめ答えを準備しておきましょう。
ときには言葉に詰まるような質問が飛んでくるかもしれません。
そのときも焦ることなく、これまでの自分のキャリア人生を振り返り、真摯な受け答えを心がけましょう。
自分を大きく見せようとしても見抜かれます。
今の自分のままで、最大限誠実な態度で受け答えをすれば大丈夫です。
それがあなたの人柄です。
社風とあうか
企業には独自の文化があります。
その風土に馴染む人かどうかも見られます。
ただ、これは人柄というより相性なので、もしも面接官が社風に合わない人だと判断したらなら、それは仕方のないこと。
自分に落ち度があるわけではないので、いさぎよく次に向かうのがいいでしょう。
現在いるスタッフとうまくやれるか
特に中小企業やチームで動く仕事などの場合は、今いる社員とうまくやっていけるかどうかが合否の大きな分け目になります。
能力が高くてもワンマンでチームワークを乱しそうな人、スタッフとのコミュニケーションがうまくとれないと懸念されるような人は、不利になるでしょう。
面接官はどんな質問で人柄を見てくるか
面接官は、どんな質問を投げかけることで、応募者の人柄を見極めるのでしょうか。
具体的な質問の事例を見てみましょう。
ー質問事例ー
「これまでの仕事で一番大変だったことはなんですか? そのときにどのように対処しましたか?」
この質問が出たら、自分の人柄を示すチャンスです。トラブル対処能力・人間関係を円滑にすすめる能力・主体的に考えて行動する力などをアピールできます。
「同僚や上司・後輩とのコミュニケーションで大切にしていることは?」
コミュニケーション能力はどんな仕事でも重要視されることです。
人柄を示す上では、素直さ・前向きで解決思考のコミュニケーションなどが分かるようなエピソードがあるといいでしょう。
「長所と短所は?」
割合としては長所を多く短所は少なくしましょう。
短所は、裏返せば長所になりうるようなことがいいでしょう。
結局、人柄重視ってどこを気をつければいいの?
面接時の受け答えの注意点やテクニックに近いこともご紹介しましたが、いちばん大切なのは「誠実であれ」ということです。
「人柄重視だから、いい人にみせなくては!」と気負うのではなく、等身大の自分のままで、ひとつひとつの質問に誠実に答えること。
それがあなたの人柄をもっともよく引き出してくれるでしょう。
まとめ
いかがですか?
人柄重視はスキルや実績とは別の観点から自分を審査されます。
難しくもありますが、考え方によっては「自分」の魅力で採用を勝ち取ることができるチャンスになりうるものです。
ぜひ、自分のいいところを面接でアピールできるようにしましょう。