ビジネスシーンで役に立つ【俯瞰力】の４つの鍛え方

仕事中つい感情で動いてしまったり、目の前のことに振り回されたりといったことに悩む人は多いものです。
仕事の現場では広い視野を持って冷静に取り組むことが必要になりますが、現実にはなかなか難しいものです。

そこで発揮されるのが、俯瞰力です。
俯瞰力を鍛えれば、感情に振り回されることなく仕事の効率を上げていくことができます。

今回は俯瞰力の鍛え方について解説します。

俯瞰力とは

俯瞰力とは広い視野を持って物事や事態を眺める力のことです。
俯瞰力があると、今の自分が置かれている立場や状況を高いところから見下ろすような感覚で眺められます。

人は日頃、いろいろな出来事に出会う中でさまざまな感情にとらわれ、振り回されてしまうことがあります。
そのときに俯瞰力があれば冷静に物事を判断できるようになります。
起きた出来事に感情を取り込まれることなく対応できるからです。

俯瞰力は嫌なことが起きても嫌な感情にとらわれず気持ちを切り替えることができます。
常に冷静な判断が求められるビジネスシーンに必要不可欠な力といえます。

ビジネスの現場で俯瞰力が必要な理由

ビジネスの現場で俯瞰力が必要な理由はいくつかあります。

まず、俯瞰力があれば、感情に振り回されず仕事に集中できます。
仕事の現場では、日々さまざまな事が起こります。
同僚から「イラッ」とするようなことを言われたり、上司に不本意なことで注意を受けたりすることもあるでしょう。
接客業だったら、お客様から腹が立つようなことを投げかけられても立場上言い返すことができず、ストレスばかりが募ることもあります。
感情が振り回されるような事態が起きたとき、俯瞰力がないと視野が狭くなり仕事に集中できなくなります。

次に、目の前の業務だけでなく仕事全体を把握し優先順位を考えるためです。
仕事を効率的に進める上で必要となります。

次に、仕事のよいアイデアを出すためです。
俯瞰して物事を見ると多角的にとらえることができ、さまざまな発想につながります。

次に、職場で感情的な行動をとらないためです。
俯瞰力があれば、他人の考えや立場を理解できるようになります。
特に部下や後輩を持っている人は感情的な言動を慎むべきであり、俯瞰力があることで防げます。

俯瞰力を鍛える４つの方法

俯瞰力を鍛えるには日頃から思考する時間を持つことが大切です。
本項でくわしく解説します。

相手の立場を考える

上司や同僚、取引相手から自分の感情を乱されるような言動をとられたときは俯瞰力を鍛えるチャンスです。
「相手は嫌なことがあってイライラしていたのかも知れない」
「自分には言い分があるけど、相手に伝わっていなかったのかもしれない」
このように考えることでかき乱された感情が静まっていきます。

仕事の全体像から考える

ひとつの仕事に取り掛かるとき、目の前のことから闇雲に取り組むのではなく、何を優先したら最終的にすべての仕事を効率的に終わらせることができるかを考えるようにしましょう。
仕事全体を見渡せる俯瞰力が鍛えられます。

違う角度から見る癖をつける

毎日行う業務を淡々とこなしていると視野は狭くなります。
高い位置から広い視野を持って改めて自分の仕事を見てみると、仕事の面白さに気付けたり、より効率的にできる方法を発見したりすることができます。

起きた出来事を振り返る

「狭い視野で行動してしまった」「感情をかき乱されてしまった」という出来事が起きたことは、後からそのことを振り返ってみましょう。
自分の行動と相手の行動を書き出し、そのときなぜその行動になったか、どんな感情だったのかを分析します。
相手の行動も想像して分析することで、相手の立場を理解する足がかりになります。

自分と相手の行動や感情を分析することで「相手はこういう考えや思いがあっての行動だったのかも知れない」といったことが分かり、自分の感情を落ち着かせることができます。
起きたことを振り返る作業を繰り返すことで、俯瞰力が身につき次第に気持ちをうまく切り替えられるようになります。

自分が違う言動をとっていればよりよいコミュニケーションになっていたことが考えられる場合は、そのことについても書き留めておきましょう。
次に同じようなことが起きたときの対策になります。